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岳沢を想う2008-08-14 Thu 12:48
![]() 河童橋から穂高の山を見上げると、目に入るのは岳沢に残る雪渓です。 「あの白いの何?」 「え?雪!?すごいっ」 そんな声が今日も橋の上を歩いていると耳に入ってきます。 そんな岳沢を長年に渡って見守り続けてきた『岳沢ヒュッテ』が無くなって、もう2年が経ちました。 2006年。 この年の残雪量は例年をはるかに越え、そして雪崩による雪害でヒュッテは壊れ流されてしまったのです。 ![]() それ以前には、穂高岳へのアクセスの拠点として、たくさんの人が上高地から岳沢へ入っていきました。 『カレーがおいしい』と口コミで広がり雑誌で取り上げられ、休みの日に岳沢へカレーを食べに行く…そんな同僚もいました。 夜になると小屋の明かりが灯り、その明かりが穂高の真ん中にきらめく星のように輝いているのが河童橋からも見えました。 その岳沢は現在、過去に確かにここに、小屋や人々の思い出があったことを示しているかのように、綺麗に積み上げられた石垣が残っているのみとなっています。 私が上高地に来て、新品の登山靴で初めて山に登った場所。 山初心者の私が、ひとりで歩いても安全だよと教わって行った場所。 それが岳沢でした。 へとへとになってたどり着いた時、「お疲れ様です!!」とヒュッテのスタッフに声を掛けてもらいました。 山小屋ってこんなところなんだと、中を興味津々で覗きこんでいました。 デッキから上高地を眺めている時の風がとても気持ちよく、真夏を過ぎても残っている雪渓を間近で見て、とても感動しました。 ちょっぴり大げさかもしれませんが、私の山への第一歩はここから始まったのです。 あの時の登山靴は、ソールを一度張り替え、今も現役で頑張ってくれています。 毎年、岳沢には足を運びます。 ヒュッテがまだあった頃は、デッキで疲れを癒す人たちと一緒になって、疲労感の中にどっぷり浸かることもありました。 一昨年は雪が残る中、岳沢に訪れ、雪崩のすさまじさと小屋の損害を目の当たりにして、涙が止まりませんでした。 ![]() 昨年は、小さい仮設小屋でトイレや水、テントの管理をしているのを見て、やっぱりここに小屋があるってほっとするなと思いました。 ![]() …そして今年。 石垣だけの小屋跡が、寂しい…。 現在は、仮設トイレが設置されています。(10月末まで) 前穂へ登る人は、大体が奥穂から吊尾根を歩き前穂へ登頂し、岳沢、上高地へ下りる…このルート設定をする人が多くなりました。 下りで利用する、重太郎新道の急坂。 足を滑らせて怪我をする人がいないといいけれど。 先月の連休では、暗くなって下りられなくなった人が小屋跡にテントを張っているのを見かけました。 岳沢を管理する人が居ない中で、マナーは保たれるのかな。 様々な想いが頭をよぎります。 今日も河童橋を通り、穂高を見上げると目に入る岳沢。 山の安全を祈り、岳沢に思いを馳せるのです。 スポンサーサイト
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