上ッテ下ッテ また 上ル

毎日あんなに暑かったはずなのに…なんだか秋らしさいっぱいの上高地です。ここからまた、上ったり下ったり。

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紅葉トレッキングガイド

9月最後の週末に、紅葉トレッキングガイドのサポートで岳沢まで行ってきました。
近づいてくる台風の影響で天気予報がコロコロ変わり当日まで天気が心配でしたが、晴れ間の広がる気持ちのいい1日になりました。

この日の参加者は告知を見て応募してくださった5名と、私たちスタッフ2名、そしてインターンシップ制度で実習に来ていた大学生の2名でした。
ビジターセンターに集合した後、岳沢に向けて出発しました。

河童橋から見上げた穂高連峰。
この日の朝は山の色付きが一気に進んでいて、毎日見上げている私たちもびっくりするほど秋色に染まっていました。

河童橋からこれから登る岳沢の説明をしました。
岳沢へ初めて登られる方は、少し見えている岳沢小屋が分かりづらく、ピンときていない感じでした。
まだ人の少ない河童橋を渡って右岸を歩き、岳沢湿原から登山口へ進みます。

登山口から順調に歩き、時々立ち止まってお話に耳を傾けます。
クマに遭遇してしまった話や、雪崩れ跡の状況など、ジャンルは様々です。
普段は聞けない上司の話を聞くことが出来て、今までと違う印象を受けました。

Guide walk at Dakesawa 022
ガレ場に出たところで腰をおろして休憩です。
まだまだ緑色のカラマツに囲まれて、さっき立っていた河童橋が見えました。
手前に尖って見えるのは六百山です。
上高地から見上げた六百山は霞沢岳と並んで見えるのに、場所が変わればこうも違って見えます。

Guide walk at Dakesawa 027
草紅葉で色付いた西穂高岳を始めとする稜線を望めました。
双眼鏡で稜線を覗いてみると歩いている人の姿が確認出来て、みんな興奮していました。
いつか西穂に登ってみたいと思った方もいらっしゃったようでした。

その後も上手く休憩とお話を挟んで登り続け、予定していた時間より早く岳沢小屋に到着しました。
少し早めのお昼を全員で囲んで食べ、自己紹介も兼ねてそれぞれが自分のことを話しました。
そして小屋の支配人の坂本さんから貴重な時間をいただいて、山がどのようにして出来たのかというお話をしていただきました。

長く上高地にいて植物の名前には詳しくなったものの、地質学的な分野は皆無でした。
そんな自分にも分かりやすく説明していただきました。
参加された方よりもグイグイ前のめりに話に聞き入っていたと思います。

Guide walk at Dakesawa 054
梓川は昔は飛騨側に流れていたこと。
焼岳の噴火によって堰き止められて大正池が出来、梓川は今の流れになったこと。
火山と氷河が今の地形を作ったこと。

Guide walk at Dakesawa 059
上高地を見下ろしながら地形の話を聞き、今でも解けずに残っている雪渓まで連れて行ってくださいました。
今年は雨が少なかったため、解けずに残った雪渓は例年より大きいそうです。
小屋の貴重な水源でもあります。

Dakesawa.jpg
大きく穴の開いた雪渓のそばまで行って、大興奮です。
写真を撮ったり、絶えず落ちてくる水滴に手をかざしたり。
冷たく透き通ったこの1滴から水の旅が始まるのです。

Guide walk at Dakesawa 076
岳沢から見上げた前穂と明神の山肌は、より濃い黄色に色付いていました。
雲が列をなした青空が秋らしさをより深めているようでした。

Guide walk at Dakesawa 087
岳沢で充分休憩を取った後、同じ道をみんなで下山します。
森の中はキノコがいっぱい生えていました。
とても可愛い姿に、思わず立ち止まってカメラを向けてしまいます。
最後尾でカメラを向けている間にも、一番前から「これ何ていう名前?」「なぁ?」と上司から話を振られてしまうので、道中はぼんやりしていられませんでした(苦笑)

Guide walk at Dakesawa 089
帰りに立ち寄ったのは天然クーラーの「風穴」です。
風穴は日の当たらない、岩場にあります。
冬に岩で囲まれた空間に冷気が溜まり、それが氷の塊となって蓄えられます。
夏になると解けにくい氷がその場に残り、穴からその冷気が出てくる…それが風穴の仕組みです。
この仕組みも、坂本さんに教わりました。

下山後は、日本山岳会上高地研究所で水力発電装置を見学させてもらいました。
沢から流れる水を使って水車を回し、発電するしくみです。
今後の電力供給を担うものとして注目されているそうです。

河童橋近くまで戻り、岳沢をみんなで見上げました。
小屋の場所、雪渓の場所が往復してしっかりと分かったようです。
名残惜しくも解散し、それぞれの帰路につきました。
私はいつもの仕事に戻りました(笑)

いつもと違うトレッキングを通し、とても貴重な経験をすることが出来ました。
このガイドトレッキングが次へ繋がっていけばいいなと思います。



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