上ッテ下ッテ また 上ル

毎日あんなに暑かったはずなのに…なんだか秋らしさいっぱいの上高地です。ここからまた、上ったり下ったり。

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涸沢紅葉の思い出 2

快晴で休憩時間が長ければ、やっぱり散歩に出掛けたい。
そう思ったら、1分だって時間が惜しいのです。

「休憩に行ってきます」と部屋に駆け戻って、日焼け止めを塗って帽子とカメラを掴んで出て行きます。
靴をしっかり履いて、帳場に「屏風の行けるとこまで行ってきます」と声を掛けてから出掛けました。

ヒュッテから石段を駆け下りて、パノラマコースへ向かいます。
少し歩けば、涸沢全景が見える登山道です。

Karasawa 2011 Fall 042
まだまだ濃い緑いっぱいの涸沢全景。
緑の中にも赤色がほんのり差してきている気がするけれど、それでもまだまだと言った感じです。
あの濃い緑が全部赤色に染まるはず…。
けれど9月の終わりにしては色付いていない、まだまだ夏の名残がそこかしこで残っているような景色でした。

いつになったら赤くなるんだろう…例年だと、来週くらいには紅葉はピークになるはずなんだけど。
そんなことを思いながらも、足は一歩一歩確実に前に進んでいきます。
パノラマコースがある山肌を覆うダケカンバの色付きも、いつもと違うようでした。

Karasawa 2011 Fall 051
気持ちいい青空の下、歩く方は順調で、あっと言う間に稜線に到着しました。
いつもきれいに色付く稜線のナナカマドもまだまだ変化中です。
稜線に伸びる登山道の先に顔を出した『屏風の頭』の行けるところまで、さらに歩いていきます。
時間的には『屏風の耳』まで行けたらいいなと思っていたので、稜線はガシガシ頑張って歩きました。

Karasawa 2011 Fall 060
稜線でちょっと変わった1本の樹を見つけました。
ぐりんと曲がった樹。
雪の重みに一度は潰れたものの、春が来てなんとか起き上がって、ふとした偶然でねじれて回って成長を続けたのかな。
勝手な想像なので、正解かどうかなんて分からないけれど、生命力いっぱいに見えるのこの樹がただただすごいと思ってしまいました。

Karasawa 2011 Fall 061
数年前に新設された道標です。
壊れ直されて、分岐点で方向を静かに示しています。

さて、ここから屏風へ向かいます。
カメラが邪魔にならないようしっかり斜め掛けし、手足全てを使って登ります。
急な登りをどんどん登って振り返れば、槍、北穂そして前穂まで、大パノラマが広がります。

Karasawa 2011 Fall 062
草紅葉して秋色になった槍ヶ岳。
その穂先の上に浮かぶ雲は、大きな翼を広げ羽ばたく白鳥に見えました。
こんな自然が創る一瞬の偶然に出会えるから、いつでも外に出て空を眺めていたいと思います。

帰りにかかる時間も考慮すると、ここまでがリミットです。
屏風の耳直下で折り返すことを決め、しばらく景色を眺めていました。
風がとても気持ちよく、汗ばんだ体をなでていきます。

屏風から眺められる景色を切り取ってきました。
自分がその場で眺める迫力には劣りますが、ほんの少し魅力をお裾分けです。

Various of Mt. 2011 by Kiss 137
どこから見てもすぐに分かる、すっと形良く尖った槍ヶ岳。
槍から手前に稜線を辿っていくと、どすんと逆台形のようにへこんだ大キレット。
そして再び上りになって山頂が北穂高岳になります。

Various of Mt. 2011 by Kiss 139
北穂を右手にギザギザとアップダウンを繰り返す稜線。
左側にある小さくへこんだ部分が白出しのコルで、高岳山荘があります。
見る場所が変われば、涸沢がお椀型になっているのがよく分かります。
万年雪がキラキラ光る大雪渓とその真下には涸沢ヒュッテ。
ヒュッテからさらに下には、涸沢と名付けられた沢が伸び、夏山シーズンの間中、たくさんの人が行き来する登山道が沢沿いにあります。

Various of Mt. 2011 by Kiss 136
自分が立っている場所から背骨のように伸びている稜線が北尾根です。
北尾根の一番高い場所が前穂高岳になります。
美しい曲線を描いている正面の稜線は吊尾根で、その向こう側に下ると上高地になります。

心地よい風とダイナミックな景色に我を忘れていつまでもこの場に立っていたい気分ですが、そうはいきません。
ふと正気に戻って、来た道をあわてて帰ります。

Karasawa 2011 Fall 070
登山道脇に見つけた、赤く色づいた野草。
暖かい日差しが透けて、とても色鮮やかに見えました。
こんな赤が涸沢全体を包んでくれたらと、密かに…いや大いに期待してしまいます。

Karasawa 2011 Fall 073
稜線を乗っ越すと傾いた日差しはすでに届かず、ひんやりとした空気に包まれていました。
そんな登山道から見える槍ヶ岳。
尾根があって谷があって、そこから沢が伸びて。
どこまでも続く山の隆起をずっとずっとなぞっていたい気分になります。

日の短さを感じ湿った土や落ち葉の香を嗅ぐと、ちょっぴりおセンチな気分になってしまうのは、この季節だからかもしれません。
しかし、時間は無情にもどんどん迫ってきます。
再び涸沢に向かって歩き始めました。

Karasawa 2011 Fall 076
パノラマコースは、落石と滑落に注意しなければならない場所がいくつかあります。
上も下も、景色もしっかり見ながら歩く上級者コースです。

行きに駆け下りたヒュッテ下の石段を一気に駆け上がり、カメラを置きにいったん部屋に戻ります。
あまりに急ぎすぎて酸欠状態で、頭がクラクラしそうでした。
あわてて首から一眼レフカメラを外そうとしたら、ガツンとレンズの角がおでこに当たりました。
「痛い…」と思わずさすると、まさかの流血!?
血がにじんでいました(苦笑)

タイムリミットだと大慌てで厨房に行くと、開始時間を勘違いしていました。
伝えられた時間より早いものだと勝手に思いこんでしまっていました。
食堂からテラスに出、大きく息を吸い込んで呼吸を整えてから仕事に戻るのに充分な時間がありました。

テキパキ働くみんなのチームワークの良さに助けられ、この日も無事に1日が終わりました。
疲れた体は、布団に入ればあっと言う間に夢の中です。
充実した涸沢ショートステイです。

【再びつづく】



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