上ッテ下ッテ また 上ル

毎日あんなに暑かったはずなのに…なんだか秋らしさいっぱいの上高地です。ここからまた、上ったり下ったり。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

涸沢の遅い初夏

海の日を含む連休が終わると、北アルプスは夏山の最盛期を迎えます。
それからお盆頃まで、毎日多くの人が山へ登っていきます。
上高地でも、大きなザックを背負った人たちをたくさん見ます。

夏シーズン本番なんだなぁ…と思うと同時に、この時期に登れないもどかしさ。
大混雑の登山道や山頂はさすがに遠慮したいところですが、この時期にしか見られない花と景色は待ってくれないのです。
うずうずと逸る気持ちを抑えて一生懸命働きます。
そして私の山シーズン本番は始まります。


涸沢で働く小屋番たちに会うために、足慣らしを兼ねて7月末の平日に、涸沢まで往復してきました。
前日までは雨。
本当は前穂高岳と涸沢とどちらに行こうか悩んでいて、当日の朝に河童橋からの山の様子を見てから行き先を決めようと思っていました。

朝、狭い木立の隙間から見える空はまずまずのようです。
とりあえず準備をして、日の出前に出発しました。
河童橋から見えるはずの穂高は雲の中。
岳沢小屋の上あたり(標高2300mくらい)までは何も見えない状態でした。

よし、涸沢に行こう。
そう決めて、気持ちを切り変えたら、横尾までは時間を稼ぐためにひたすら歩き続けなければなりません。
横尾まで11km。
分かっていても、長い往復になりそうです。

Flowor  Mt. in July 025
横尾大橋から梓川の下流を望む景色です。
雨上がりのしっとりとした空気がそこらじゅうを包んでいるようでした。
近くの山はヴェールのような薄い雲が帯状に掛かってはいましたが、天気は良くなってきているような気がしました。

横尾から川の音を遠くで聞きながら歩いていきます。
比較的平坦な道なので、スムーズに前に進むことが出来ます。
屏風岩をぐるっと回り込むように歩いていきます。

Flowor  Mt. in July 030
屏風岩も緑で覆われていました。
写真では分かりませんが、真ん中辺りは黄色と緑のミックス絨毯に見えました。
ニッコウキスゲがたくさん咲いていました。

本谷橋では、雪解け水と雨水で水かさが増していて、とても勢いよく流れていました。
その清流を横目に、涸沢への上りが始まります。
ここから先は、新緑からさらに深い緑色になろうとしている樹が青々と生い茂っていました。
季節は少し戻って、初夏といった感じです。

Flowor  Mt. in July 042
そろそろ目的地が見えてくるかなと思った頃、足元に雪が出てきました。
テカテカに凍っている場所は、慎重に足を置いていきます。
火照った体に、雪面からの冷気が気持ちいい。

Flowor  Mt. in July 045
ところどころに穴が開いている場所が多くなり、川が出てきました。
雪解け水がしぶきを上げて、流れ落ちていきます。
踏み抜かないように、川の横の登山道があるだろう場所を登っていきます。
山はガスに覆われ、全く見えませんでした。
それでも周りは新緑がきれいで、色鮮やかでした。

小屋とヒュッテの分岐点まで差し掛かると、雪の上に建てられた道標は前日の雨で倒れてしまっていました。
どちらへ行こうか悩んだ挙句、ヒュッテ方面へ足を向けました。
雪の上の一番きつい上り。
ずるっと滑って手をつきそうになりながら、少々千鳥足気味のへっぴり腰で登って行きました。

ヒュッテのテラスに到着したら、お客さんが誰も居ませんでした。
大きく息をつきながら立っていると、屋根を修繕していた小屋番たちが気付いてくれました。
「久しぶり!」そう笑いながら手を振ってくれるみんなは、真っ黒に日焼けしてとても爽やかでした。

Flowor  Mt. in July 076
春先に、雪崩によって流されてしまった外売店は新しくなっていました。
これでいつでもお客さんを迎え、生ビールにおでんにラーメンに…舌鼓を打つことが出来ます。
夏本番前に準備も万端のようです。

Karasawa in July 2011 001
少しおしゃべりをしている間に、全てを覆っていたガスが消えていきました。
目の前に広がる、山の景色。
新緑と残雪と、夏らしい青空がとてもきれいでした。
ナナカマドの花も満開になっていました。
来てよかったなぁと思う瞬間です。

ヒュッテを後にし、テント場を横切ります。
北穂の登山道脇にニッコウキスゲが咲いていたのでそのそばまで行ってみることにしました。
涸沢小屋の脇から再び雪道を歩いて振り返れば、凛々しい姿の北尾根が目の前にありました。
Karasawa in July 2011 006

小屋に立ち寄ると、ちょうどお茶をしていました。
中に呼んでもらってお邪魔すると、何人かは北穂まで登りに行って留守とのことでした。
今シーズンは新人小屋番が多く入山していて、初対面の人も多かったのですが、リフレッシュしパワーアップしたように見えました。
一昨年一緒に働いた仲間は相変わらずで、それがまた嬉しくもありました。

この日は日帰りだったので、あまり長居することが出来ず、そそくさとその場を後にします。
まだ雪が残る涸沢カール内を散策してから、下ることにしました。

小屋の横から奥穂へ続く登山道を経由して、パノラマコースを歩きます。
登山道の分岐点からは、雪の上をトラバースします。
雪の上はたくさんの岩が落ちていて、浮石の多さを物語っていました。

Karasawa in July 2011 012
トラバースし終わった場所から、ザイテングラートと涸沢槍方面を見上げれば、斜面はミヤマキンポウゲやハクサンイチゲが花を咲かせていました。
見頃を迎えるまでもう少し。
一生懸命太陽の光を浴びて、開花の準備をしている最中でした。

Karasawa in July 2011 014
厳しい猛暑と闘っているみなさんに、ちょっぴり涼しく感じるかもしれない画像をお届けします。
雪を握り締めて、小さな雪だるまを作ってみました。
ザクザクのザラメで出来たの雪だるまは、太陽に反射してキラキラ輝いていました。
こんな風に雪遊びが出来るのも、標高2300mの涸沢カールならではです。

Flowor  Mt. in July 082
ヒュッテで少しおしゃべりをして、来た道を帰ります。
倒れていた道標はしっかり建て直され、みんなが歩きやすいよう雪切りし階段が作られていました。
私はその階段を歩かず、少し横を滑って下りました。
これが残雪の楽しみなのです。
久しぶりでちょっぴり怖かったですけど(苦笑)

短い時間の涸沢滞在でしたが、自分なりに楽しむことが出来ました。

そして、足慣らしのつもりで履いた登山靴は…2シーズン目にして何故か足に合わなくなる始末。
かかとの靴擦れは皮が破れ、シャワーを浴びると沁みて悲鳴ものでした(泣)
馴染みのお店に持って行き調整してもらったので、次の登山には痛くならずに歩くことが出来るはずです。

ブログを書いていると、登りたくなってきました。
秋雨前線が日本列島を横切っているので天気予報が気になるところですが、また山への計画を立てようと思います。



a href="http://outdoor.blogmura.com/">にほんブログ村 アウトドアブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

山歩き日記 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<涸沢、初夏の花 | HOME | 上高地の蝶たち>>

この記事のコメント

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。