上ッテ下ッテ また 上ル

毎日あんなに暑かったはずなのに…なんだか秋らしさいっぱいの上高地です。ここからまた、上ったり下ったり。

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6月の乗鞍岳

「乗鞍岳に滑りに行かない?」と誘われた日の前後は、大気の状態が不安定で雷が鳴ったり夕立があったりする日が続いていました。
相変わらず優柔不断な私は「天気が…」と言葉を濁し、“yes”とも“no”とも言わないまま当日を迎えてしまったのでした。
出来れば青空の下で滑りたいし、いつもベストコンディションなら文句なし!そんな気持ちを引きずってハッキリキッパリ返事が出来ないのです(苦笑)

天気があまり良くなくても何かをして遊べるよう、その他の準備もし、車に乗って待ち合わせの乗鞍へ。
上高地は予報よりもいいくらいの天気で、青空がいっぱいでした。
乗鞍高原は所々雲があるものの、青空。
しかし乗鞍岳の上だけ、分厚くドス黒い雲が浮かんでいました。
本当に「嘘でしょ?」と言いながらも笑うしかないくらいに、そこだけがドンっと雲に覆われているのです。

朝早いうちなら何とかなるだろうという、この日の遊び相手のマスターの予想。
そして、来るまでの天気の良さにすっかり滑るモードだった私の気分。
ふたりの勢いで、結局滑りに行くことにしたのです。

三本滝まで車を走らせます。
乗鞍はコナシが咲きこぼれ、緑がいっぱいでした。

三本滝からは春山バスで位ヶ原山荘まで上がります。
山に近づけば近づくほど、雲に覆われていくのがよく分かります。
すっかり雪が解けたゲレンデはリフトが外され休息状態です。
終わったばかりなのに、すでに次のシーズンを心待ちにしているように見えました。
2010.June Norikura 001

発車時刻に近づくと、同じようなスキーヤーが何人かバス停に集まりました。
10人近くがバスに揺られ、細い曲がりくねった山岳路線を上っていきます。
上へ行けば行くほど、空は暗くなっていく…そして車内は無言。
景色は新緑の季節から雪の世界へ。

山荘で登山届けを出してから歩き始めます。
しかし気が付けば見上げてばかり…どうしても空が気になってしまいます。
山荘から少し先に行ったところから、道からそれて斜面の雪を踏み始めます。
茶色と白と筋になったデコボコの雪面が目の前に広がります。

森林限界はすぐに過ぎ、ハイマツが顔を出します。
「傾斜は関係なく長く滑れたらいいな」と言ったら、長野県と岐阜県の県境を目指して歩くことになりました。
4月から乗鞍エコーラインは除雪作業が続いていて、雪の斜面から道を掘り起こすため、滑る斜面が断裂されてしまうのです。
もちろん、そのお陰で位ヶ原山荘までバスで上がることが出来るのです。

2010.June Norikura 016
ハイマツを横切って登っていたら、ライチョウカップルに遭遇しました。
大部分がまだ雪の中なのに、すでに夏毛に覆われていました。
春ですね…なんてしばらくのどかに眺めていました。
しかし『ライチョウが出没する』=『天気が崩れる』そんな気分に襲われ、再び上を急いで目指すことにします。

2010.June Norikura 022
振り返って見えるふもとの高原エリアはまだあんなに明るく日が射しているのに…。
暗い、暗すぎる。
そして、時々空からパラパラと粒が落ちてきます。

2010.June Norikura 035
歩き始めて1時間と少し。
稜線に到着です。
目の前に見えるのは大黒岳、県境あたりは雪がすっかり融けていました。
大黒岳からさらに奥にほんの少しだけ見えるのが、穂高岳。
日は当たっているようですが、雲が湧いているのが見えました。

2010.June Norikura 042
とにかくまず1本。
すぐに板を履いて滑り降ります。
斜度は比較的緩やかで幅もしっかりあるので、怖さは全く無いまま滑り始めることが出来ました。
先に滑り降りて、マスターを撮ってみようとカメラで追いかけます。
やっぱりうまく撮れず…焦って早くシャッターを切ってしまうみたいです。

2010.June Norikura 041
除雪はぐんぐん進んでいて、滑っている間に県境まで切れてしまいました。
掻いた雪がゴロゴロと斜面を転がり落ちていきます。

再び、板を背負って登り返します。
今度は、富士見岳の南西の斜面にまわって雪の壁を見に行きます。
県境から畳平を見ながら移動している頃には、ガスが辺りを覆っていました。

1本目の時にも、パラパラと粒が落ちてきていたのですが、それがますますひどくなってきました。
雨じゃない。
かと言って、雪でも無さそうだ。
まるで発泡スチロールを削ったような、大粒のアラレ(?)がバラバラと降ってきます。
後で調べたら、5mm以下の氷の塊をアラレ、5mm以上の氷の塊をヒョウと分類するんだそうです。
だから、この日はヒョウだったのかなと思います。
2010.June Norikura 062

粒がデカいだけに、痛いかと思っていたのですが結構軽めの塊で、帽子を被っていたのでそこまで気にせず歩けました。
私はこの不思議な現象に、ひとりハイテンションです。
「発泡スチロールみたいだ~」
「パチンコ玉がフィーバーしてるみたいに岩に当たって跳ねてる!」
「ぷよぷよの連鎖みたいにくっついてる!!」
ひとりで思いついたことを次々に喋って大盛り上がりです(苦笑)

2010.June Norikura 056
写真を撮ったり、塊を手に取ったりしている間にマスターはどんどん先に進んでいきます。

2010.June Norikura 065
再び、ライチョウカップルに遭遇しました。
通りかかった他の人もカメラを構えてソロソロと近寄っています。
目の上の赤い模様がカッコイイ。
さっき会ったカップルとは違うカップルかな?
そんなことを思いながら先を急ぎます。

2010.June Norikura 070
バチバチと塊を全身に受けながら、雪壁を見に滑り降ります。
勢いを付けすぎると絶壁に行き当たり落ちてしまうので、コース選びは慎重に行います。
斜めにトラバース気味に滑り降りました。

2010.June Norikura 080
ヒョウはますます勢いを増して落ちてきます。
除雪され顔を出していたアスファルトは、本当に発泡スチロールを敷き詰めたように一瞬で真っ白になってしまいました。
そんな中、雪壁の傍に歩いていきます。
雪壁の高さにびっくりします。
雪はまだこんなにも残っているのです。

写真を撮ったら、早々に引き上げます。
道路のガードロープをまたいで、再び板を履き山荘に向かって滑り降ります。
途中からは、激しく波打った雪面に半ば身を任せ滑りきりました。
どうにかなるものです(汗)

位ヶ原山荘前の道路は、逃げ場を失った水が小川のようになって勢いよく流れていました。
散々降られたヒョウの塊が融けないまま浮かんで連なって流れていきます。
やっぱりめったに無い現象です。

降られたけど、天気は決して良くなかったけど、なんか面白かった。
なんだかんだとちゃんと滑れたし、楽しかった。
しっかり満足して山荘に戻ってくることが出来ました。

2010.June Norikura 093
山荘ではコーヒーをいただいて、バスの時間を待ちます。
どこからた現れたの?と思うくらいの人が雨宿りしながらバスを待っていました。
お腹を満たしてバスに乗ったら、一瞬にして睡魔が襲います。
うとうとしながら下ったら、高原は雨上がりできれいに晴れていました。

夢のような、不思議な出来事だったような…そんな珍気象に遭遇した短くも充実した時間でした。



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