上ッテ下ッテ また 上ル

毎日あんなに暑かったはずなのに…なんだか秋らしさいっぱいの上高地です。ここからまた、上ったり下ったり。

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雪いっぱいの涸沢 1

まだまだ雪いっぱいの涸沢に行ってきました。
昨年の秋に小屋を閉めて下山してから、初めての涸沢です。


 5月21日 【1日目】

ずっとグズついた天気が続き、相変わらずギリギリまで行くかどうか悩んで悩んで(苦笑)
前日の夕方に慌てて登山計画を職場に出し、「明日行くんでお願いします!」と小屋に連絡する始末。
やっぱり山は天気が良くないと…ね。

前夜の準備もそこそこに布団に入ってしまったので(!)早朝に起きてから大慌てでパッキングをします。
とりあえず、滑るために必要なもの。
板、ブーツ、ウェア、グローブ、ゴーグル、キャップ。
着替えなど小屋で1泊するために必要最小限のもの。
あとはカメラとサングラスと帽子!
やっぱり準備に手間取って、予定より30分ほど遅れて出発です。

部屋の窓からは少ししか見えなかった空は、歩き始めて優しい青い色が広がっていることに気が付きました。
放射冷却で冷えた朝は、息が白く肌寒い。
河童橋には早起きの宿泊者が写真を撮ったりしていて、ボードを背負った私が河童橋を渡ると、怪訝な視線やら興味津々の視線やらをたくさんいただきました。
井戸端会議中の方々が、一斉に変わったものを見る…まるでそんな感じの視線を背中いっぱいに浴びて出発です(笑)
穂高は朝日をいっぱいに浴びて輝いていました。

上高地から少し奥に入れば、静かな静かな遊歩道です。
しっとりと朝露をまとった植物を眺め、鳥のさえずりを聞きながら気持ちよく歩くことが出来ました。

徳沢から横尾は、いたるところでニリンソウが見頃を迎えているようでした。
しかし朝早かったので、蕾はまだ閉じていました。

横尾大橋の手前で、涸沢ヒュッテで長年小屋番をやっていらっしゃるKさんと遭遇。
これまであまり話す機会がなかったのですが、本谷橋まで一緒に歩きました。
涸沢の事など話しながら歩いたらあっと言う間に本谷に到着し、気になっていた自分のペースは乱れることなく歩け、とても助かりました。
横尾から岩小屋跡までは雪の無い夏道ですが、その先は部分部分で雪のついた斜面をトラバースしたり、雪の上を歩いたりしました。
2010.May 涸沢 019

Kさんは道直しをしながら上がるということで本谷橋から先に行ってもらい、ひとりでゆっくり歩くことにしました。
トレランシューズだった足元をボードのブーツに履き替えます。

2010.May 涸沢 020
今年は残雪量が多いので本谷橋はまだ掛かっておらず、掘り起こされた支柱だけが姿を現していました。(5/26に橋が掛けられました)
ここからは、沢に沿って歩いていきます。
どこを見ても雪…なのですが、この下は水が流れているんだと思うと、なんだか不思議な気分になってしまいます。

2010.May 涸沢 025
ちょうど道直しを終え、出来たばかりの雪の階段。
気温が上がってそこを人が踏めば、すぐに崩れてしまう儚くもろい階段です。
それでもこうして雪を切って道を直してもらうことで、私たちは安心して涸沢まで歩いていくことが出来ます。

2010.May 涸沢 037
先を歩く、アリのようにちっちゃく見える人たち。
きっと道直しをしていた小屋番たちだろうなぁ。
追いつきたくても追いつけない…そんな葛藤を抱えながら、雪の上をひたすら歩きます。
空は青く、真っ白い雪の上でアリんこのような私を太陽は容赦なく照らしています。
少し歩いては上を見上げ、また少し歩いては振り返り、でも周りはいつでも真っ白…そしてため息。
随分時間が掛かった気がします。

それでも少しずつ歩を進め、何とかヒュッテに到着。
天気がいいのにデッキには誰もおらず、静かな涸沢がありました。
水分補給をし、また板を背負って歩き始めます。

夏場に活躍する常駐隊詰め所と診療所を掘り起こしていた(まだまだ深い雪の中!)ヒュッテの男衆に挨拶をして、小屋を目指します。
随分久しぶりな気がする…目の前の小屋を見ながら、みんなに会えるのが嬉しいような不安なような複雑な気持ちになりました(きっとこれは私の考えすぎ)
デブリのボコボコした斜面に足を取られ、半ばもがきながら小屋に辿り着きました。

最初に見つけたのは、帳場に居た社長。
そして私の声を聞いて、涼ちゃんとガチャコが出迎えてくれました。
ふたりと再会のハグをしていると、さらにみんなが出てきてくれて、直樹とも強烈なハグ(苦笑)
みんなの優しさがとても嬉しく思いました。


お昼ごはんをいただいて、再び上を目指します。
「雪の心配はないけれど、落石には気をつけて」そうアドバイスを受けていたので、上を気にしながら登ります。
小屋の上に出たら、かなり綺麗なバーンが広がっていて、どこを滑っても楽しく下りてこれそうでした。

ちょっと疲れが出たのか、足がすぐに止まってしまいます。
ゆっくり、ゆっくり。
時間を決めて登れるところまで登ればいいかと、なんとか足を前に動かしました。

2010.May 涸沢 054
この日は本当に綺麗な青空が広がっていました。
稜線では来年公開予定の映画『岳』の撮影が行わていたそうで、きっとすごく綺麗な画が撮れたんじゃないかと期待が高まりました。

2010.May 涸沢 053
潜水艦が水面に浮上したかのような姿をした、ザイテングラート。
ピカピカに光った滑らかな雪面。
真っ黒い影を落とす岩肌。
そして深く澄んだ青空。

眺めてるだけで最高のロケーションに、自分が立っていることが幸せなことなんだとふと感じました。

そしてさらに登ること30分。
太陽は西に傾いて稜線に落ちていこうとしています。
伸びる影がだんだんと長くなっていき、目の前に広がる山の影が私まで届こうとしていました。
2010.May 涸沢 066

そろそろタイムリミットかな。
『獅子岩』と呼ばれ親しまれている、涸沢槍の下にある大きな岩場の横辺りで荷物を下ろし、滑る準備をします。

春山を滑るのは今シーズンは初めてです。
滑り始めはいつも以上にドキドキしました。
絶対コケない、怪我しない!それだけを唱え…覚悟を決めてからは、本当に一瞬にして滑り降りてしまいました。

2010.May 涸沢 073
途中で止まって振り返ったら、自分のシュプールがうっすら残って、やっぱり雪面はどこまでもキラキラしていました。
不安な気持ちを見事に象徴するような、少々よたった感じのシュプールでした(苦笑)
でも楽しかったし、良しとしよう!大満足の春滑りでした。


2010.May 涸沢 075
小屋に戻ってきたら、小屋の真下でガチャピンともへーが何やらやっています。
「要塞ごっこ?」かと思えるくらいの雪ブロックを積み上げていました。

空跳ぶ! (2)
2人が作っていたのは…、キッカーでした。
今年の冬、ジャンプの大会で好成績を残したもへーが跳びます。
「跳んでいいよ」と言われましたが、とてもじゃないですが怖くて跳べません。
私は見守り専門です(笑)

空跳ぶ! (3)
そんなスーパー☆もへーの華麗なるジャンプです。

空跳ぶ!
見る角度によっては本当に空を飛んでいるように見えるからすごいです。
そして何よりカッコイイ。

この日は、小屋番の人数が少なかったので、こじんまりとみんなでテーブルを囲んで夕飯を食べました。
よく飲み、盛り上がりました。
酔いも回りました。
やっぱり標高が上がると酔うんだなぁと変に実感しながら、きっと一番早く眠りに就いていたと思います。



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