上ッテ下ッテ また 上ル

毎日あんなに暑かったはずなのに…なんだか秋らしさいっぱいの上高地です。ここからまた、上ったり下ったり。

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テントを担いで その3

 ●9月15日 3日目
真夜中、風がどんどん強くなり、テントがバッサバッサと揺れる音がします。
そしてフライシートにバラバラバラと激しく打ち付ける雨の音。
雨と風の音が大合唱でした。

半分寝ぼけた状態で「何で雨が降ってるんだろう…」と考えながら…うとうとzzz…。
昨日ほど夜中に冷え込まなかったので寝返りを激しく打つ必要も無く、時々音に目が覚めるくらいで、うつらうつらと夜を過ごしました。

朝、空が明るくなってきたので起き上がってみると、テントの外側には水滴がびっしりとついていました。
そして雨が滴った場所には白い物体が…どうやら朝方にミゾレになったようで、その凍った塊だったようです。
もう稜線はミゾレが降る季節だということを身をもって実感しました。
「やっぱり雨なんだ…」愕然としながら、天気予報を思い出してみます。
確か天気は『晴れ時々曇り』か『曇り時々晴れ』だったはず。
そうでなければ、こんなに雨が降る中でテントを担いで登る根性は全く無いのですから(苦笑)
やはり山の天気は予報通りにはなかなかいかないものです。

「どうしようか、今日下ってしまおうか…」もぞもぞとミノムシ状態のままで悩みます。
けれど、上高地まで下るにしても、槍まで登るにしても、ここは大天井岳。
どっちを選択するにしても一番遠い場所にいるのです(泣)
とりあえず、西岳を通過して、水俣乗越の分岐点まで歩いて、そこで登るか下るか決めることにしました。

朝食を食べて、テントを片付けて、お世話になった大天荘のYさんに挨拶に行ってから出発しました。
今日はカッパとザックカバーを装備しました。
出発時は、雨は降っておらず霧が掛かっていました。
体を冷やさないように注意しながら準備したので、スムーズに歩くことが出来ました。

今日もずっと稜線を歩きます。
喜作新道と名付けられた登山道。
なだらかに登って下って…そして登る。
景色はよく見えないけれど、足元に生えている水滴をいっぱいにつけた植物を見ながら歩いているといつも以上に歩くことに没頭していた気がします。

テントで縦走 117
ビックリ平と言う場所がありました。
きっと天気が良かったら槍などがパッと見える場所なのでしょう。
びっくりしたかったな…(笑)

テントで縦走 118
稜線の草紅葉は始まったばかり。
みずみずしくてきれいな深紅色に染まりつつある葉っぱと緑の葉っぱがとてもきれいでした。
赤と緑色を見ると、どうしてもクリスマスカラーに見えてしまいます。

テントで縦走 119
結局この日は、私が7時間歩いた行程ですれ違った方はひとりだけでした。
しっとりとした空気が辺りを包み、歩いているうちは暑くも無く寒くも無く…思っていたより嫌じゃない。
あんなに悩んでいたのが嘘のように、楽しんでいる自分がいました。

テントで縦走 133
稜線歩きに夢中になって、赤岩岳山頂付近にまで歩いていました。
だんだんと霧が濃くなってきました。
結局、赤岩岳まで50m…と書いてあったけれど、どこが山頂だったの?と確信できないまま通り過ぎてしまいました。

そんな道標近くで、ステキな出会いがありました。

テントで縦走 139
ライチョウです!
しかも4羽!!

まだ夏毛で覆われていました。
一定の距離を保って動きませんでした。
ひたすら写真を撮って満足して「バイバイ」と声を掛け、目の前の登山道を登りきったら…。

再びライチョウ!!
今度は3羽が私の先を小走りに歩いていきます。
「カワイイ…♪」ずっと後ろをついて歩きながらまた写真撮影です。

テントで縦走 141
どうしていつも同じ方向を向いているの??
右を見て、左を見て…一緒に動くのがあまりにも可愛すぎてもう見入ってしまっています。
足の白い毛も柔らかそうでした。

けれど、ライチョウはおびえるばかり(苦笑)
私も行き先が同じなので牛歩状態です。
やっとハイマツの影に隠れたので「怖がらせてごめんね。ありがとう」と別れを告げ再び歩きます。

ヒュッテ西岳に着くと、先に到着されていた2人の男性に今朝小屋のテレビで見たという天気予報を教えてもらいました。
同じく槍に行くそうで、ちょっとばかりお話をしました。
私も、思っていたより楽しい霧の中の山行をもう少し続けたくて、槍まで行くことにしました。
ただ…ヒュッテ西岳の外の寒暖計を見たら、5℃を指していていました。
思ったよりも気温が低く、これ以上標高を上げて雪が降っていたりしないかと不安もありました。

ゆっくりゆっくり…稜線歩きは続きます。
初めての東鎌尾根は「思ったより余裕だ」と整備された登山道を濃霧の中快調に進んでいきました。
テントで縦走 151

しかも、またしてもライチョウに遭遇しました。
今度は2羽。
私の前をまた小走りで先導してくれます。
1日で合計9羽のライチョウに会ってしまっていいものなのか、嬉しいながらもちょっぴり困惑してしまいました(笑)

テントで縦走 152
突然ほぼ垂直に掛かったハシゴが現れました。
長い長いハシゴを下ります。
晴れて景色が見えていたら、スリルは何倍にも大きくなっていたと思います。

槍に近づくにつれ、濃くなる霧。
雨は時々降っては止みます。
霧が横からやってくると、噴霧器や霧吹きで水を吹き付けられたように全身がずっしりと濡れるのです。

そんな濃霧の中でも、しっかり案内してくれる白ペンキで描かれた矢印。
足を滑らせないように、注意して歩きます。
テントで縦走 167

お昼過ぎ、やっと槍ヶ岳山荘にたどり着きました。
良かった…。
けれど、あっと言う間に体は冷え、山荘内のストーブで暖を取らせてもらっていたら動けなくなりました。
お昼ご飯をいただいて、着ている服が乾くまで…と言い聞かせながらもストーブの前から離れられません。
かれこれ1時間以上が過ぎてしまい、思いっきり気合を入れてテントを張りに外に出ました。

寒い…歯を食いしばりながらテントを張りました。

風をしのげる場所を教えてもらって張った我が家。
今日は隠れ家のような、秘密基地のような場所で就寝です。
テントで縦走 169

寒いけれど、住めば都?
槍までテントを担いで登れたことに満足し、その上体は疲れていたようです。
夕飯を食べるのも面倒になって、夕方には眠りについてしまいました。



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